25.提婆品(だいばほん)


                        勉強会ノート 7月18日
二箇の諌暁
  ・提婆達多が天王如来となる
  ・八歳の龍女が仏となる

法華経の教えはすべての人を仏とすることができる。
釈尊はそう言いました。
それは、法華経のみにその力を備えたからです。
釈尊は42年の仏教の大成を法華経に集約されました。

日蓮聖人は、末代の私達が成仏する道は法華経にしかないとして、法華経を信仰することを勧められました。
釈尊はそのために提婆品を説いて、仏弟子に滅後に法華経を説くことを命じます。
それが、二箇の諌暁です。

そのところを、日蓮聖人は『開目抄』に、
 「法華経の時こそ、女人成仏のとき悲母の成仏もあらわれ、達多悪人成仏のとき慈父の成仏もあらわるれ、この法華経は内典の孝経なり。二箇のいさめ了(おわ)んぬ。いじょう五ヶの鳳詔におどろきて勧持品の弘経あり。」
と書かれています。

諌暁とは「いさめさとす」ことで、釈尊は宝塔品において、高貴な菩薩にたいして法華経を広めるよう勧めました。また、自分からも誓いを立てるよう望みました。
仏教の真実の教えに、積極的に導き入れるために諌めさとしたのです。

提婆品においては、二箇の諌暁である悪人の成仏と龍女の成仏をあげました。その理由は、これほどまで尊い法華経であるのだから、何があっても広めなければならない、ということを強調されたのです。

次回は、提婆品の二つの成仏について勉強したいと思います。